慰謝料は難しいです

慰謝料というのは、人が被った精神的苦痛を金銭に換算して評価するものですから、基準はあってなきがごとしものです。

 もっとも、まったく基準がないのは大変ですから、交通事故については、赤い本とかで一定の基準が示されています。

 また、離婚や不倫なども色々な書籍で大体の目安などが説明されていることが多いです。

 しかし、セクハラとかいじめとか虐待などのケースは、慰謝料の基準も明確でなく、私たち弁護士も相談をうけて迷うことが多いです。
 で、参考のために購入しました。『慰謝料算定の実務』第2版(ぎょうせい・千葉県弁護士会編)。

 宗教関係とか我々弁護士や税理士などの専門化の責任の場合とか、なかなかレアなケースも説明してあります。とても参考になります。

 もっとも、慰謝料は個別性が高いので、その事案において考慮された事情というものを抜きにして、金額だけが一人歩きすることはないよう、注意しなければならないことは言うまでもありませんが。